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「あおもり歴史トリビア」第572号(令和5年9月29日配信)

「あおもり歴史トリビア」第572号(令和5年9月29日配信)

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〈青森市メールマガジン〉
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皆さん、こんにちは。文化遺産課の設楽です。

前回、私の担当分では、鉄を製造するために最初に必要となる「製錬(せいれん)」と呼ばれる工程やその歴史とともに、青森市内で確認されている平安時代の製錬炉の概要を紹介しました。

今回は、鉄を製品に加工するための「鍛冶(かじ)」という工程や青森市内における平安時代の鍛冶遺跡の概要を紹介します。
先日まで、テレビアニメ「鬼滅の刃」刀鍛冶の里編が放送されていましたが、ご覧になったかたは、「鍛冶」についてのイメージをお持ちかもしれません。

鍛冶は、地面を浅く掘り込んだ円形や楕円形の炉(鍛冶炉)の中に木炭を入れ、製錬によって生成された鉄を加熱し、1.純度を高める作業、2.それを台石などの上に取り出してハンマーで打ち延ばし鍛える作業を経て、鉄製品を加工する工程となります。

今から約2,300年前の弥生時代に中国・朝鮮半島産の鉄製品や鉄素材を使用して、九州北部を中心とした地域で始まった日本の鍛冶は、技術の成熟とともに各地に広がり、古墳時代中期の5世紀代には、東北地方北部にまで鍛冶技術が伝わったと考えられます。

青森県内では、古墳時代から本格的に鉄製品が出土するようになり、奈良時代の8世紀代には、南部地域を中心に鍛冶の技術が伝わったようです。平安時代の9世紀後半以降になると、建物内に鍛冶炉が設けられた鍛冶遺構や、屋外に作られた鍛冶炉が多くの遺跡で見つかっています。青森市内でもそのような遺跡が10箇所以上発見されており、野木(1)遺跡や高間(1)遺跡などでは、このような鍛冶遺構や鍛冶炉のほか、製錬炉も見つかっており、鉄の製造から製品の加工まで一貫した生産が行われていたと考えられます。

鍛冶遺構、鍛冶炉を発掘調査すると、付近から、鍛冶炉に風を送り温度を上げるために使用した「羽口(はぐち)」とよばれる土製の送風管、お供え餅を逆さにしたような形の「椀形鍛冶滓(わんがたかじさい)」、鉄を叩き鍛える際に飛散した「鍛造剥片(たんぞうはくへん)」と呼ばれる細かく薄い膜状の鉄滓などが出土します。また、鍛冶炉の脇には、鉄を打ち延ばし鍛えるための台として使用した大きな石、ハンマーとして使用した石やかなづち、加熱した鉄を取り出すために使用した金箸が見つかることがあります。これらは、鍛冶遺構や鍛冶炉の特徴的な遺物といえます。


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