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「あおもり歴史トリビア」第590号(令和6年2月16日配信)
- [Registrant]青森市
- [Language]日本語
- [Location]青森県 青森市
- Posted : 2024/02/16
- Published : 2024/02/16
- Changed : 2024/02/16
- Total View : 26 persons
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The permanent exhibition, which features 38 permanently installed works that can only be seen here in Towada, is composed of commissioned works by 33 internationally renowned artists, including Yayoi ...
(0176) 20-1127十和田市現代美術館
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〈青森市メールマガジン〉
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こんにちは。文化遺産課の石戸谷です。
本市を代表する温泉として知られる酸ヶ湯温泉(以下「酸ヶ湯」といいます)。
江戸時代の貞享元年(1684)に、ふもと横内の猟師が発見したとの伝説があり、300年以上の歴史を有するとされます。温泉発見時、手負いの鹿が山中の湧き湯で傷を癒していたことから、鹿湯とも書いたそうです。
今回は、昭和10年代から30年代頃の酸ヶ湯の湯治について、紹介したいと思います。
酸ヶ湯が現在のように通年で入浴できるようになったのは、冬期間の道路除雪が行われるようになった昭和57年以降のこと。昭和10年(1935)頃は、春3月1日に浴場を開始し、冬11月15日に閉鎖されました。毎年3月1日は、「酸ヶ湯の山開き」と言われたそうです。
農家の人たちの風習に、農閑期の湯治がありました。湯治は、農繁期を迎える前のひと時の休息でもあり、農作業を終えた後の慰労でもありました。酸ヶ湯に近い集落の農家の人たちは、主に春の田んぼへのコエフギ(追肥運び)が始まる前や、収穫後の秋に行くことが多かったようです。
酸ヶ湯への交通手段は、青森市側からは、堤から浜田・妙見・横内・雲谷・萱野茶屋を通って行くルートがメインコースで、5月頃から11月までは国鉄バス(現JRバス東北)が運行されました。道路に雪が残る3月から4月までは、可能なところまでバスが運行することもあったようですが、多くは、堅雪の上を、ツマゴを履いて歩いて行くか、横内か雲谷から馬そりに乗っていきました。客が乗る馬そりには、雪除けの幌がかけてあり、行火(あんか)を置いて暖も取れるようになっていました。横内の十文字付近には、馬そりが何台も待機して、客を待っていたそうです。昭和37年の雲谷から酸ヶ湯までの馬そりの運賃は500円で、当時の酸ヶ湯の自炊料金は一泊420円から550円でしたから、運賃はおよそ1泊分に相当する金額でした。
湯治期間は、昔も今も「3日1廻り」を3廻り(9日)に、往復の半日ずつ(あわせて1日)を加えた10日を基本とします。昭和37年のパンフレットによると、浴場には熱の湯、四分六分の湯、冷の湯、鹿の湯があり、入浴の順序は、熱の湯に5分ほど、次に四分六分の湯に5分ほど入り、冷の湯を頭にかぶり、鹿の湯の湯滝(打たせ湯)を3分ほど浴びて、最後に熱の湯に3分ほど入るとあります。1回の入浴時間は20分から30分程度で、1日に3、4回または6、7回の入浴が適度とされました。
湯治期間中には、知り合いや親戚が「湯見舞い」に訪れました。見舞いに干しうどんや卵、干し餅などを持ってきたそうです。
現在では、農家の人たちが湯治に行くことは以前ほど多くありませんが、かつては、日常の労働から解放されて英気を養う、まさに保養の期間だったといえるでしょう。
《問合せ》
青森市民図書館 歴史資料室
TEL:017-732-5271
電子メール: rekishi-shiryo@city.aomori.aomori.jp
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