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ここ十和田でしかみることができない38点の恒久設置作品が展示されている常設展は、草間彌生、ロン・ミュエクなど世界で活躍する33組のアーティストによるコミッションワークにより構成されています。また常設展スペースのほか、文化芸術活動の支援や交流を促進する拠点として、ギャラリースペース、カフェ、市民活動スペースなど、多様な機能を持ちます。
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〈青森市メールマガジン〉
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こんにちは。文化遺産課の児玉です。今年もよろしくお願いいたします。私事ですが、新年早々、送られてきたメールのフィッシング詐欺に引っかかってしまいました。実在する会社名や電話番号、それらしいメールアドレス、違和感のない日本語などが使われており、期限までに更新しないとサービスが停止されるといった内容で、怪しむことなくメールアドレスやパスワードを送信してしまいました。幸い、クレジットカード番号の入力の手前で不審に思い、サービス提供会社に相談したところフィッシング詐欺であることが判明。現在、数多くのサービス・アプリ等のパスワードの変更作業に追われております。
総務省のホームページによると、「フィッシングはphishingという綴りで、魚釣り(fishing)と洗練(sophisticated)から作られた造語であると言われています。」と記載されています。見事に釣られてしまったわけですね。
ところで、「魚釣り」は縄文時代から伝わる基本的な漁法のひとつで、貝塚などの遺跡からは、シカの角などで作った「釣り針」が見つかることがあります。今から10,000年以上も前の縄文時代早期から既に使われており、現代の釣り針よりも太く、大きいものとなっています。
縄文時代の遺跡からは、釣り針全体を一つの素材から作り、現在の釣り針に近い形となっている「単式釣針」が多く見つかっています。現在の釣り針には、エサが外れたり針が魚の口から外れるのを防いだりする機能として、「返し」がついていると思いますが、縄文時代の「単式釣針」では、返しの無いもの、先端の内側に返しをもつもの、外側に返しをもつもの、両方に返しをもつものなど様々あります。
また、釣り針の軸の部分と針(鉤)の部分を別々につくり、それを組合せた「結合式釣針」もあります。「結合式釣針」は、大形の釣り針で、シカの角など一つの素材から作ることが難しいため、別作りにしていたものと考えられています。したがって、釣りの対象となる魚も外洋に回遊する大型魚などを対象にしていたと考えられています。
青森市内では、縄文時代前期〜中期の三内丸山遺跡で釣り針が見つかっており、2002年時点では、「単式釣針」21本のうち、内側に返しをもつ1点以外はすべて返しがないもので、ほかに「結合式釣針」の軸の部分の出土も報告されています。
また、縄文時代晩期の大浦遺跡では未製品も含め4点の釣り針が見つかっており、いずれも「単式釣針」でした。
私も釣り(fishing)は好きですが、今回の件を反省し、これまで以上にフィッシング(phishing)には注意して詐欺に会わないようにしたいと思います。皆さんも「自分は大丈夫」と過信せず、周りの人に相談するなどして、フィッシング詐欺に会わないよう気をつけましょう!
《問合せ》
青森市民図書館 歴史資料室
TEL:017-732-5271
電子メール: rekishi-shiryo@city.aomori.aomori.jp
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